活用事例 紙ベースの受注業務をAppSheetでスマホアプリ化

背景

ご依頼を頂いた案件の特徴です。

・自社で企画した商品の製造・販売を行っている企業様

・商品数は1万点と多く、JANコードで管理している

・自社の商品を卸している店舗は全国に多数ある

・営業が顧客先へ訪問し、受注を紙に記載している

・受注データは最終的に基幹系システムで処理を行っている

課題

ご依頼を頂いた際にご相談いただいた課題点です。

・顧客からの受注を紙(所定フォーマット)に記載しており、社内でリアルタイムの共有が出来ていない

・受注予測を行いたいと考えているが、情報が蓄積できておらず、発生ベースでの受注対応になっている

解決に向けたアプローチ

お客様は初めてのAppSheet利用のため「何ができるか不明のため、利用イメージも沸いていおらず、まずは相談から始めたい」という相談からスタートしました。

進め方のアプローチ

そのため、1回で作りきるのではなく3回のステップに区切って、段階的にブラッシュアップを図っていく進め方を採用しました。

  1. 【ヒアリング】最初のステップでは必要な機能を整理し、利用イメージを醸成
  2. 【ブラッシュアップ】実際にアプリを利用して得られたフィードバックを元にブラッシュアップを実施
  3. 【運用開始】実際の利用者に使ってもらい、得られたフィードバックを取り込んで運用をスタート

ブラッシュアップのアプローチ

受注情報をPDF/CSVに出力する際のフォーマットや明細データの集約単位が明確に決まっていない中、実際に作成した結果に対してフィードバックを3回実施することで、現場運用に耐えられるPDF/CSVを作成しました。

それによりシステム担当者と利用者の間でも納得のいく形に落とし込むことが出来ました。

  • 商品のブランド毎に明細を集約
    1. 当初、掛け率(※)の異なる2分類で分けて作成(※「掛け率」とは、販売価格(小売価格)に対する仕入価格(卸値))
    2. 次は、商品の製造ルート毎に6つに分けて作成
    3. 最後に、製造ルートを3つに整理・集約して作成
  • 受注IDの採番ルールの制定
    1. 当初、採番ルールは「受注日+乱数」としていた
    2. 運用する中で連番のほうが視認性が高いとなり、「固定数字+連番」に見直し(01+0001)
    3. さらに基幹系システムへの連携のため、「製造ルート+固定数字+連番」に見直し
  • PDFの明細行数の最大化と表示項目の整理
    1. 現在利用している受注用紙紙面に近い形でのフォーマットが希望
    2. 特に、1画面内に50行近い明細を記入できる点は必須であった
    3. また、印字する項目もJANコードや商品名、数量、金額
  • アプリを利用する営業担当者の負担軽減
    1. バーコードリーダーでの商品JANコード(バーコード)を読み取って受注登録
    2. 手入力でも商品登録を効率的に行えるよう、商品検索機能(名称だけでなく、商品コードでも)の作り込みを実施
    3. アプリ起動時に、受注登録画面を表示することで画面操作回数を減らすことに成功

効果

AppSheetの導入により以下の効果を得られ、業務効率化を達成することができました。

・これまで紙に記入して作成していた受注帳票を、スマホ入力で作成可能にすることで紙運用を廃止した

・商品バーコード(JANコード)を読み取るだけで商品登録が可能となり、受注帳票の作成時間を短縮

・手書きによる誤記/判別困難な記載がなくなった

・作成された受注明細は、アプリ登録後にPDF化して社内にメールすることで、情報共有を円滑に行えるようになった

・受注明細は、CSVも作成され、受注を管理する基幹系システムの入力としても利用可能とし、システム運用の作業工数も削減した

・顧客先への訪問時に、スマホで商品棚卸も合わせて実施できるようにし、次回訪問時の充填すべき商品が見えるようにした

・定期的に顧客店舗ごとの商品棚卸情報が蓄積できることで、商品ごとの販売状況なども可視化され、商品開発へのフィードバックに繋がった

お問い合わせ

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